「同じ釜の飯」とはよく言ったもので、ずっと“食事”というものを大事にしてきた。

10歳から15歳まで 入院していたときは基本的に食堂に集まって皆で食事をしていた。

魚が苦手な友達の 魚の骨を取ってあげたり

一週間の献立が出ると皆でそれを検分したり。

低たんぱく・薄味の管理食の中で たまに出るラーメンには大喜び。

朝食にウインナーが出ることがあったのだが

病院食専用なのだろう、無着色で薄味だった。

見た目が白っぽくて指みたいだったのでみんなで「ゆび、ゆび~!」と言いながら食べた…(コワイ…)


辛い病院生活の中で、皆でワイワイ言いながら食べる食事は毎日の楽しみだった。

体調によっては病室で食事をすることになるが

それはやっぱり寂しくて味気なかった。

でも食事が終わると誰ともなくお膳を下げてくれたりして

自然と「思いやり」の気持ちが生まれていたと思う。

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ちょっと前に「毎日の食事の献立を考えるのが苦痛」と書いたが

家族にはバランス良くて美味しいものを食べてもらいたかった。

ヘルシーでリーズナブルで美味しくてボリュームのある…

そんな条件を満たすようにと考えると難しくて^^; 苦痛だった。

同じメニューを、できれば一緒に楽しく食べたかった…が…。


結婚して15年、お互い遠慮もなくなって 好きなように過ごすようになって

それぞれが好みを主張して譲らなくなった…


「これ美味しくできた、喜んでくれるかな」なんていう期待を裏切られることも多く。

それでも気にしないようにしながら作ってきたが。。

先日わたしの中で そんな思いがプツッと切れた。。

前足が変

「明日から夕飯は、毎日もやし炒めにするね」と宣言。

夫は、同じメニューがずっと続いても平気な人。

冬になると3か月くらい毎日うどんを作って食べ続けることがある。

具も決まっていて、鶏肉とエノキ。それも私に作らせてくれない。(自分で作る)

その間わたしは違うメニューを食べる…虚しくなることもあるがしょうがない。


わたしは野菜はシャキシャキが好き、夫はクタクタが好き。

コーンフレークも、わたしは牛乳を入れてすぐ間髪容れずに食べるが

夫はしばらくおいてフニャフニャしてから食べる。。

こんな些細な好みの違いが、大きな亀裂へと発展。。


もやし炒めにしてから数日経つが夫は毎日嬉しそうに食べている。

もやし2袋にニラ1束、お肉 が基本。玉ねぎや人参などの野菜があればそんなものも入れる。

大皿にどっさり… こういうのが好きらしい。

野菜はあえてクタクタにする。自分で食べるんなら絶対にシャキシャキがいいけどね…


何も考えずに作っているので不味くなっても気にしない。(今のところ満足いただけてるようだが…)

そして私はというと 自分の好きなものを作っている\(^o^)/

先日はそば粉のガレットを作った。


そば粉を水で溶いたものをクレープ状に焼いて溶けるチーズをのせる。

チーズが溶けたら端を折って完成。今日は上にアボカドとスモークサーモンをのせた。

糖質ゼロ発泡酒を一緒に飲んだけどスパークリングワインが欲しくなったよ~


そのかわり週末は一緒にごはんを食べる。

土曜日はわたしが仕事、夫が休みなので夫が食事当番。

頑張ってわたし好みの食事を用意してくれる。(品数多めのおつまみメニュー)

わたしはそれを美味しいと言ってモリモリ食べる。

日曜日は二人で決めたメニューを一緒に作る。週2回のこの食事がまた楽しみでもある。


夫もわたしもストレスゼロになった。

これも新しい家族の食卓なのか…。